Power Mac G5
次期主力マシンの検討
インターネット環境がADSL化したこともあり、インターネット中心に使うには、今までのパソコンで特に不満はなかった。しかしながら、OSX専用ソフトというのも出始めたし、DVDドライブも欲しかったが、今のマシンのスペックでは無理矢理繋いでもいい結果にはならないと思った。
新しいマシン欲しいという気持ちもあったが、当時のMacの世界は、iMac、iBookが登場して以来、お子様向けのデザインになったような気がしていた。ユーザーが増えたのは喜ばしいことだが、フラグシップモデルの Power Mac G4 までもが、座布団みたいなデザインで、とても買う気がしなかった。やはりフラグシップモデルは、オフィスに似合うような形状が好ましいと考える。
もちろん、OSXが重いという理由もあるが、デザイン的にも、G5が出るまで待とうと思った。
Power Mac G5 登場
待望のG5が出た。なんと、世界初の64ビットパソコン。ちなみに 64ビットCPUで扱えるメモリの理論上の容量は最大16エグザバイト、すなわち約10億ギガバイトである。もちろん世界最速のパソコンということになる。
デザインがまたすばらしい!待望の大人向け(笑)アルミをきれいに曲げた美しい仕上げ。職人を泣かせる継ぎ目のない複雑な一体整形、これには驚いた。
中身の写真を見てこれまた感動した。美しい!、完璧なモジュール化と熱対策。一番上がディスク類の層、二番目が拡張カード類の層、三番目が CPUの層、四番目が電源関係の層となっており、それぞれの層にファンが複数個ついている。しかもデフィーザーというか風導板までついている。前面はパンチングメッシュになっていて、いかにも通気性がよさそう。やはり高速なCPUはここまで熱処理を完璧にしないといけないようだ。それにしても完璧な出来!
よく考えてみると
ひとめぼれ、だった。だがしかし、やはり値段が高い(汗)と、もうひとつ懸念があった。OSである。
Mac OSXはこの段階で、アップデートしていない。つまり、32ビットマシンであるG4と共通。すなわち、せっかくの64ビットマシンが32ビットOSで動くという宝の持ち腐れ状態(汗)
そりゃ、G4と比べれば格段に速いだろう、だが、完璧を求めるなら、OSが64ビットネイティブになるまで待つべきだと判断した。ということでお金を貯めながら待つことにした。
ようやく
MacOSX 10.4 Tiger登場。同時にG5の3度めのアップデート、待ったおかげでハードもOSもすべて64ビット、ようやく買う時が来た。値段が落ち着くまで1ヶ月くらいかかったが、通販を利用して安く手に入れることができた。これまで買ったパソコンの中でもっとも安く、しかも、ちょっと前のミニコン並みの性能である。いい時代になったものだ。 現在のラインナップでは、格下のDual 2GHzだが性能は十分。上の2.3MHzとの価格差は約8万円だったので、その差額でCinema Displayを買ったほうがいいと判断した。
Cinema Display
以前から使っていたナナオのディスプレイは、発色もそれほど衰えず使い続けていたが、7年めでたまに画面が真っ暗になった。もはや 寿命と判断し19インチのシャープの液晶に買い替えた。それから1年くらいだったので、G5で続投することも検討した。
ところが、これまた、AppleのCinema Displayにひとめぼれした。G5が出たばかりの前モデルは、G4と共通のデザインだったが、今度のはG5と同様、アルミを複雑に曲げた美しいデザインだった。しかも、これまでの液晶とはまるで違う発色。
G5の性能を生かすためにも、これしかないな、と思った。他社製品と比べると値段は高めだが、デザインはすばらしいし、背面には FireWire 400ハブとUSB 2.0ハブが2つずつ内蔵されており、使い勝手も考慮されている。採用決定である。
ちなみに、シャープの液晶は、前のパソコンでそのまま使うことにした(母親用になる予定)。
これはいい!
実際使ってみると発色が良すぎて、輝度を最低にセットしている。横長なので、アスペクト比16:9のDVDにもフィットするし、作業もしやすい。特にWeb作成では、ソースを編集しながら、画面の半分でブラウザ表示といったことができる。
写真を表示させるとは今まで見てたのはなんだったんだろう?と思うくらいきれいだ。友人ら数名に見せたが、これまでに見た中で一番きれいなディスプレイだと言う。Windows機にも使えるので大きな画面がほしい人には、おすすめである。買ったのは20インチで解像度は1680×1050ピクセル。この大きさで十分でかいと思うが、23インチ、30インチまである(驚)
はやっ!
本体はどうかというと、電源を入れるとブオン、と一瞬空ぶかしが入り(ファンの動作チェック)約20秒で立ち上がる。2階の部屋から1階のトイレへ行って帰ってくるほど時間のかかる前のマシンとは大違いである。
驚いたのはインターネット、同じADSL回線なのにすごく速く感じる。描画とLAN関係の速さの違いだろうか?
古いパソコンと比較するのも何だが、とにかく何をやっても速い。ちなみにメモリは、1GB増設したので不足はなく、いろんなアプリを同時に使っても問題ない。DVDを見ながら、メディアプレーヤーなどの動画ファイルを同時に動かして、ネットでダウンロードとかやっても問題ない。ちなみにコントロールパネルでCPUを1基停止させてもほとんどの場合、それだけで十分だ。
データ移植問題
前のパソコン(PM8500/G4/400)のデータをG5に移植する際、USB1.1接続の外付けHDD(20GB)を使おうとしたのだが、G5で認識しない。以前友人のPowerBookに繋いだ時もそうだった。結局こいつはオークション行きとなった(苦笑)。
次にLAN接続で転送しようとしたが、旧マシン側からG5のデータは見れても、G5から旧マシンのデータが見れないので転送不可。ネットで調べてみると、これはOSがTigerになってからそうなったようだ。これから先改善されるかどうかわからなかったし、バックアップ用はあったほうがいいので、250GB外付けHDDを追加。めでたく転送できることになった。こいつは、USB1.1/2.0、Firewire400、とインターフェースは多く、起動ドライブ用としても使える設計なので大変重宝している。
ちなみに、その後、DVDを取り込むことにハマってしまったので、動画ファイル用に250GB内蔵HDDを追加している。これも予想外だった(汗)それにしても、メモリやドライブの増設作業がとても簡単にできるところが感動的ですらある。
Mac OSXについて
Mac OS9.1をずいぶん長く使っていたので、OSXに慣れるのに時間がかかるだろうと思ったが、意外にすぐ慣れた。むしろ、今ではOSXのほうが使いやすいし、フリーズやシステムダウンがほとんどない(とりあえず1度もない)という安定度に驚いている。ただ、システムが単純ではないので、バックアップは今までのように単純なコピーでは出来ないところが難しい。要するにユーザーに見えないシステム用の隠しファイルがごろごろしているのだ。みかけはMac OSなのだが、実態はまぎれもなくUNIXだ。
ターミナルというシステムツールを使うとUNIXのコンソールになり、シェル(コマンドインタプリタ)が使えるようになる。で、rootでログインするか、suで管理者権限にして中身を見ると隠しファイルの多さに驚く。システムの解析はHPの作成で中断してしまったが、好きなものにとってはたまらんオモチャといえよう(笑)
しかしながら、個人で使うにはもったいないようなOSだ。しかも、Mac miniやiBookなどの小型/低価格マシンも共通だというところがすごい。それにしても、このOSとG5の組み合わせは無敵だと思う。
G5の今後について
CPUがIntel製になることがアナウンスされ大騒ぎになっている。Intel CPU になることは古くからのMacユーザーとしては複雑な気持ち。だが、便利になることは確かだと思うし、Appleの方針も自分なりに理解できる。豊富なWindowsソフトがエミュレーターなしで動作するというから、仕事でWinを使っている人にとってはありがたいことだし、Winからの乗り換えユーザーも期待できるだろう。ただ、正直『Intel inside』のステッカーをきれいなMacのボディに貼ってほしくないと思うのは自分だけであろうか?(苦笑)
いずれにせよ、今買ったことは後悔していない。たまたま時間がある時に買ったのは正解である。ちなみに2005年10月20日、デュアルコアPowerPC 搭載のG5、発表>本気でワークステーションをめざすらしい(汗)勝利の栄光、君に!(謎)


© 2006 M.HIRATA All rights reserved.