CD Player
フォーマットの壁
CDは大変便利で重宝している。ポン付けである程度の音が出るし、特にカーオーディオの音はCDのおかげで飛躍的によくなった。パソコンでクローンが焼けることもありがたい(音質は別として)。
だが、アナログの音を知るものにとっては、CDの音は『硬い』『きつい』という印象が強く、しばしば『デジタル臭さ』と表現される。それはレコードと比較して情報量が少ないことと20KHz以上の音がカットされているのが原因ではないかと言われている(人間の耳は20KHz以上でも聞こえる)。
ちなみに、単体のD/Aコンバーターを利用したものは音がまるい(情報量が多い)という話も聞くが、そういうものはとても庶民が買えるような値段ではないし、フォーマットの壁は越えられないのではないかと思っている。
自分のシステムでもそれなりに満足のいくレベルで再生できるようになったが、次世代CDの登場にも期待している。
CD専用システム化構想?
レコードがすっかり衰退してしまい、音楽再生もCD中心になってきたのでシステムもそのように変える必要があると思った。
CD再生だけを考えた場合、CDにはイコライザー回路は不要なので、いっそのことプリアンプは外してしまって、パワーアンプとCDプレーヤーを直結するのが理想だと思った。
CDプレーヤーには出力レベル調整がないので、間にアッテネーター(ボリューム)を入れる必要があった。それで、当時評価の高かったアッテネーターを買ってBOXを製作(制作費は13,000円くらいだったと思う)。
試聴してみると、さすがに純度が上がったような感じで、やけに生々しい音であった。これはいいぞ、と思ったが聴き疲れする音で、結局不採用となる(汗)しかし、方向性は間違っていないと思った。
自分ながらいい出来だ(爆)音がバンバン前に出てくるのが好きな人にはいいかもしれない。使いたいと思う人があればお貸しします(笑)
デジタルライントランス marantz DLT-1
ある時、いきつけのオーディオ店に行くと、いいものが出たと大騒ぎしていた。マランツのデジタルライントランス DLT-1 である。早速聴いてみると、これがなかなかいい。
プリアンプとCDプレーヤーの間にトランスを入れることで、物理的にデジタルノイズの流れを遮断するというのが本来の目的らしいが、不思議なことに音がアナログっぽくなる(ちなみに巻数は1:1ではなく、3割ほど昇圧される)。
大変気に入って1基購入し、結局それ以来ずっと愛用している。ちなみに接続コードはそれにあわせて自作した。
レンジが狭くなる、機器との相性がある、という意見もあるようだが自分には必需品。
その後、デジタルテレビとDVDレコーダーの音声をオーディオシステムで再生する際にも使用しており、合計3基が活躍中である。理想のプリアンプ
東京の会社に勤めることになり、友人のなじみの秋葉原のオーディオ店に連れていってもらった。
そこではじめて聴いたROTELのアンプの音。
非常に感銘を受けた。特にプリアンプは理想的だった。なんと電源不要。入力と出力のセレクターとアッテネーター(ボリューム)があるだけ。
かつて自作したアッテネーターのことを思い出し、これだ!と思った。ツマミが3つしかないのにすごい値段だった(汗)当時のボーナスの半分が消えたが、この時買っておいて正解だったと今でも思っている。
これのおかげでCDの音も満足のいくレベルになっていると断言できる(詳細はアンプのコーナーで)。
LDコンパチブルプレーヤー TEAC LV-9000
意外に思われるかもしれないが、メインシステムにはCD専用のプレーヤーは使用していない。20年くらい前に発売されたレーザーディスクのコンパチブルプレーヤーをずっと使っている。メカはPIONEER製らしいがTEACブランドで発売された当時の高級機。最初は外側だけTEACだと思ったが、オリジナルのPIONEER製より音がいいと思った(謎)
じつは、サンダーバードのLDボックスを先に買ってしまって、後からハードを買ったというまぬけぶり(自爆)ゆえに、本来LDを見るために買ったものであるが、今ではほとんどCDプレーヤーとして活躍している。
正直、こいつがメインの座に居座っているのは自分でも意外である。他のプレーヤーを繋いだことも何度かあるが、比較すると、システムのバランスの関係か、これが一番ナチュラルな音を出す。
レーザーディスクのような重い板を回すための頑丈な作りがいいのかもしれないし、バブル期以前のものなので最近の製品よりも贅沢なパーツが投入されているという可能性もある。
ごく最近、LDはそろそろ廃止にしようかと、専門店で電源チューンを施したDVDプレーヤーを導入してみた。音場表現はレコードに近く優秀だったが、艶っぽさ色っぽさという点ではこのLDプレーヤーにかなわなかった。結局メインは変わらず。
京セラDA-910
サブシステム用のCD専用プレーヤーである。かつて京セラにはオーディオ部門があり、赤字覚悟ではないかという気合いの入った製品をラインナップしていた。これはCDプレーヤーの第二世代といわれる古いものだがアナログっぽい音を出すのが気に入り使い続けている。ベースはセラミック製でかなり重量もあり、中身も仕上げも贅沢な作りである。
2度ほどピックアップ交換を行っているが、最近また調子が悪い。治そうかどうか正直迷っている(苦笑)
次世代CDへの期待
大学時代、メディアの耐用年数はせいぜい20年と習った。当たらずといえども遠からずと思っている。それそろCDも交代の時期ではないかと思う。自分の感覚からすると、次世代CDは最低でも現在のDVDくらいの容量は欲しいと思っている。
しかし、現在のCDとDVDのように似たようなディスクなのに中身が違うというのはわずらわしい。いっそのこと全部次世代DVDのフォーマットで統一してもらうのが理想。いろいろ利害関係があって難しいとは思うが(汗)
次世代CDへの移行は時間がかかりそう?
映像の場合、ハイビジョンがきれいだと言うことは一目瞭然で、現在のDVDがハイビジョン記録できないことから、次世代DVDへの移行は多くの人が望むと思うし、必然であると思われる。
しかし、CDの場合、音に対す感覚には個人差があり(ある種の学習を伴う場合もある)、現在のCDの音で十分という人も多いのではないかと思われる。
さらにメモリプレ−ヤーの普及で音楽のネット配信が主流になっていくと、ちゃんとしたシステムで聴こうとする人自体が減少し、次世代CDを望む人も減る傾向にあるのではないかと推測される。だとすれば、次世代CDへの移行はまだまだ先か?
規格統一の壁
いつの時代も次世代メディアへの移行は簡単ではない。ユーザーの立場からすれば世界的な規模のプロジェクトでもって規格統一されることが望ましいが、会社の利害関係があるのでそうはいかない(苦笑)次世代DVDについても統一化に失敗し、2大勢力がそれぞれ出していくようだ(汗)>負けた方は大変なことになるだろうし、買う側にしてみれば迷惑な話だ(苦笑)
次世代CDについてもひと波乱あるのではないかと思われるが、いろんな規格が乱立するという状況は避けてもらいたいものである(汗)
オーディオ用新規格は?
オーディオ用として、SACDやDVD-AUDIOなどの新規格も登場しているが、対応プレーヤーはかなり高価だし、ちゃんと聴ける店がほとんどないので、今だに聴けずにいる(汗)
聴いたことのある人に聞いてみると『くどい音』『音が前に出過ぎて疲れる』という答えが返ってきた。機会があればぜひ自分でも聴いて評価してみたいと思う。本当にいいものなら、早く普及して今のCDくらいの手軽な値段になってほしいものだ。
それにしても、ちゃんとした音で聴ける店や音のわかる店員がほとんどいなくなってしまった(存続できない状況)というのが、深刻な問題である(汗)


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