Hi-Vision DVD Player
最後に残したいのは『HD DVD』プレーヤー?
『HD DVD』レコーダーを購入した当初は、壊れたらあきらめよう、くらいに思っていたのだが、使っていくうちに大変気に入ってしまい、できるだけ長く使いたいと思うようになった。『HD DVD-R』メディアも東芝の通販で安定供給され、値下げも行われたことで以前より気軽に使えるようになった。
予備のレコーダーを購入することも考えたが、扱い方次第では壊れやすいHDD搭載ということで中古では不安があるし、新品は希少価値が出たのか意外に高い値段で推移しており、今となっては割高感がある。
また、『Blu-ray』など、他のメディアに移行するにしても、レコーダーを残すよりもプレーヤーを残した方が身軽であるし、複雑なレコーダーよりも故障も少なく長持ちすると予想され、将来のためにも『HD DVD』プレーヤーが欲しくなった。
TOSHIBA HD-XF2
東芝の第2世代『HD DVD』プレーヤーのうちのエントリーモデル。ハイビジョンソフトが再生できるプレーヤーとしてはコストパフォーマンスは高く、通常のDVDもアップコンバートして(解像度1080i)再生できる実力機である。
『HD DVD』撤退騒ぎで投げ売り状態であったが、ファームウエアのアップデートでレコーダーで録画した『HD DVD-R』の再生が可能になってからは価格は上昇した(とは言うものの十分安い!)。レコーダー所有者にとってはまさに救世主的存在で、予備として2台3台と購入する人もいたようだ。かくいう自分もオークションで新品と中古を1台ずつ確保した(笑)
後に、HD-XA2の購入資金のため2台共に売却したが、1台残しておけばよかったとも思う。。約半年後に再び程度のいい中古を1台購入している。安物のDVDプレーヤー並みの価格でHDプレーヤーが手に入るのは素直にありがたい(撤退のおかげ)。
使ってみると
画質は32型HD管で見る限り、レコーダー(RD-A600)とほぼ同等と思えるが、大きな画面では違いが出るのかもしれない(?)。音質については、HDMI接続であれば問題ないという話も聞くが、アナログ2ch出力ではやや不満が残る。効果音がメインの映画鑑賞では気にならないが、音楽ソフトの場合は少々安っぽい音に感じられるのだ。まあ、値段にしてみれば十分と言えるレベルではあると思う。
TOSHIBA HD-XA2
東芝の第2世代『HD DVD』プレーヤーのうちのハイエンドモデル。実売価格はHD-XF2の倍以上で目立った違いは、高級機で定評のあるスケーラチップ「Reon-VX」搭載、解像度1080p/24F出力(HDMI Ver1.3、Deep Color対応)、音声アナログ5.1ch出力+同軸デジタル出力、金メッキ端子、といったところ。
とりあえず、HD-XF2を購入したものの、レコーダーが使えなくなった時のことを考えると、より上級機を確保しておきたいと思うのは自然のなりゆきである。そう考える人が多いのか、なかなか見つからず『HD DVD』撤退後半年くらい経ってから、ようやくオークションで新品を見つけ即決で購入した。
実際に手にしてみると
ボディは丁寧に仕上げられたアルミパネルで覆われ、ずっしり重い。カタログや写真などでは伝わらないたぐいの質感があり、HD-XF2とはまるで別物という印象。オーディオ機器を見るとつい天板を叩くクセがあるが「トントン」と鳴きの止まった低い音がして、思わず『合格』と言いたくなる(笑)。外装を見ただけでも開発者のこだわりが十分伝わり、ヘアライン加工された天板には『HD DVD』ロゴの浮彫り、フロントにはキラキラ光るロゴバッジ、その下にはブルーの照明(ON/OFF可能)と、高級感の演出もぬかりがない。さりげなく渋ハデな感じがフラグシップしてて良い(笑)
リモコンまでアルミで覆われずっしり重い(なんとバックライト付き!)。冬場は少々冷たいのが難点(笑)
画質はRD-A600やHD-XF2より情報量が多く感じられ、じつに緻密で滑らか。『HD DVD』ソフトの美しさは言うまでもなく、通常DVDもきれいに再生してみせる。また、再生が困難とされていた『HD DVD-R DL(二層)』も含め、RD-A600で録画したすべてのディスクが再生できるのはありがたい(ファームウエアVer3.0以降にUPすることが必要)。
自分が一番気になるアナログ2chの音声についても、CDプレーヤーとしても十分使えるレベルでひと安心である(ちゃんとしたラインケーブルは必須)。使う環境次第と思うが、HD-XF2との差を最も強く感じたのは、じつはアナログ回路。
買って正解!
『HD DVD』プレーヤーで画質/音質に妥協したくないと考えるなら、HD-XA2以外に選択肢はない、と自分は思う。
いろんな意味で所有する喜びを感じる素敵なマシンである。今となっては入手困難であるし、過去の規格ということで万人におすすめできないのが非常に残念である(苦笑)
なお、余談だが、第3世代『HD DVD』プレーヤーも存在し(HD-A3/A30/A35)、北米のみに投入されている。
個人輸入された方の情報によれば、第2世代と比較してかなりコストダウンが進んでいるようである(?)。大きな違いとしては音声が7.1ch対応となったことだが、対応ソフトがほとんどない状態で撤退を迎えた為、残念ながら生かすことができない。
実質、HD-XA2が最強『HD DVD』プレーヤーと思ってほぼ間違いないと想像する。
撤退はまだしない(笑)
記録保護層の厚さが0.1mmの『Blu-ray』に対し、『HD DVD』はDVDと同様の0.6mmということでメディア自体の耐用年数はもしかしたら『Blu-ray』を越えるかもしれない(?)。プレーヤーも確保したことで、まだまだ撤退できなくなった(笑)
今後、見たい『Blu-ray』ソフトが増えれば、プレーヤーやレコーダーを追加することも考えたいが、とりあえず、『HD DVD』のみでいこうかと思っている。つくづく変わり者な自分が泣ける(笑)


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