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フェーズ II: 主要パーツの移植
作業は、みっちゃんいきつけの店『スポーツコックピットジール』というところにお願いすることにした。
社長がラリーで有名な人ということもあって、そのスジの客も多く、駐車場にはいつも戦闘車両(?)が並んでいた。

最初は、正直、少々場違いかなと思ったが、お店の方はみんな良い人だし、みっちゃんや他のプリ仲間も出入りしていたので、なんとなくいきつけの店その2、という感じになっていた。 M/T移植なんてことは普通の店でやってもらえないが、ここにとっては比較的簡単な作業だというのでお任せすることにした。

移植の詳細は省略するが、マニュアルトランスミッションや足回りを中心に約11項目に及ぶ。ちなみに、おそらく世界的に見ても大変珍しい『純正フロントビスカスLSD付きの5ドア』が誕生することになる。

納期は、当初1ヶ月程度という話であったが、工場の都合などにより結果的に3ヶ月くらいかかった(新車両を入庫してからは2週間程度)。比較的簡単な作業と思われていたが、実際にはUK製ということや、1型/3型の違いがネックになり作業は難行したようだ。たまに質問がくることもあった。

迷ったのはエンジン。新車から育てた絶好調の1型を使うか、素性のわからぬ3型を使うか苦肉の選択を強いられた。当初は旧車両の1型を使うつもりであったが、作業者の勧めで新車両の3型エンジンを使うこととなった。さて、この判断が正しかったかどうかは今でも正直わからない。延命という意味では正しかったと思われるが、やはり、1型の前のエンジンのほうがスカッとした回り方だったという印象が強い。

余談になるが、エンジンも含めP10のマイナーチェンジに関しては今だに疑問を持っている。多少快適性が上がったことは認めるが、コストダウン以外の何者でもない気がしてならない。 多少荒削りではあったが、いろんな意味で初期型の潔い割り切りがあってこそ、多くのファンを得ることになったと今でも思っている。

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